ととや元店主「自分の食べたい料理を作り、飲みたい酒を仕入れる」

サケサカ
我が盟友・山田英雄
彼が経営する裏横の「ととや元―げん―」
ソロ飲みにこんなに嬉しい店は無いでっせ

ども、サケサカです。

横浜駅から歩いて9分。

俗に言う「裏横浜」と言われる浅間町の一角に、その店「ととや元―げん―」はあります。

ここの店主・山田英雄は、サケサカにとっては既に20年ほどになる付き合いがあり、以前サケサカが経営していた居酒屋で料理人を務めてもらっていたこともある、今となっては盟友とも言える男です。

2020年6月には13周年を迎えるととや元は、料理も酒もこだわって、ソロで飲むにも実に適した素敵なお店なんです。

ととや入り口

ソロ飲みに適した店とは

そもそもソロ飲みに適した店とはどんな店なんでしょう?

ここで改めて考えてみましょう。

カウンター席があり、店の人と会話ができる

これ、基本です。

まぁ、サケサカぐらいになると別にテーブルしかない居酒屋だろうが、焼肉屋だろうが、自分で揚げて楽しむ串揚屋だろうが、大抵の店は1人で行けるんですけどね。

だけど、それでも1人で飲むのに適した店というか、1人でも常連として通う店の共通点は、カウンター席があって店のマスターやバーテンダーたち、そして時にはカウンターに座る常連同士でのんびりと話が出来るってのが基本になります。

良く「1人でご飯を食べに行ったり、飲みに行ったりなんて出来ないよ」という方の話を聞いたりしますが、焼肉屋などの上級コースは別にして、カウンターのある居酒屋やバーというのは、そもそも1人で来るお客さんを想定して作られていますので、気負わずに出かけてみてくださいね。

そしてお店の人に(緊張しながらでも)気軽に話しかけてみてください。

そうしたら1人でも寂しくなんか無いですよ?

常連になれば、他の常連さんたちと仲良くなったり、色んな出会いがあるのも楽しいところですね。

だけど、お店の人はあくまで仕事中ですので、独り占めするように話しかけるのは空気を読んで遠慮しましょうね。

料理の量が少なめ

これも案外大事なポイントです。

1人で飲みに行っても、色んなつまみは食べてみたいところ。

そんな時、一皿一皿の料理があまり大盛りだと、色々な種類を頼む事が出来ずにつまらない時もありますよね?

中華屋さんなどは比較的一皿の量が多いケースが殆どですが、店によっては小皿料理のメニューが充実していたり、普通のメニューでもハーフで提供してくれたりする店は、ソロ飲みには嬉しいもんです。

雑然としていないのんびりした店内

人によって好みはあると思いますが、サケサカは元々騒々しい店よりは静かな店の方が好みです。

ある程度店舗規模の大きい居酒屋で、周囲がグループ客で盛り上がる中、片隅で本でも読みながらひっそりと1人で飲んでいるのも悪くは無いんですが、やっぱり行きつけの店でマスターやスタッフ、常連客らと話をしながら飲む方がサケサカは好みなんで、どちらかと言うと静かで落ち着いた店の方が好きです。

だからたまに空気を読まずにやたらとはしゃいでいるお客さんとかがいると、ちと眉をひそめたくなる事も無い訳ではないんですが、そこは大人に……なってるのかな?(汗)

ととや元がソロ飲みに向いている訳

そんなソロ飲みに適した条件をいくつか挙げてみましたが、その殆どがととや元にはあります。というか、ととや元を思い出して先の文章は書いたんですけどね(笑)。

ゆったりとしたカウンター

ととやカウンター
現在はウイルス蔓延防止の観点から、カウンター席にもアクリル製仕切り板が席と席、席とカウンター内に設置してあります。

ととや元のカウンタースペースはテーブルのある土間スペースから、靴を脱いで上がることになります。

そして奥へと続くカウンターは、席の配置も比較的ゆったりで、奥行きも存分に取られた落ちついて酒と肴が楽しめる作りになっています。

中でもサケサカのお気に入りは店の最奥。

そこがカウンターの中で板前(まな板の前と言う本来の意味です)になりますので、店主の山田さんと話すにはピッタリの席なんですね。

とは言っても、基本的に山田さんは料理のオーダーが入っている時は当然調理を、入っていない時でも常に何かを仕込んでいますから、手が空いている時ってのは殆ど無いんですけどね。

料理の量が少なめ&調整してもらえる

ととや料理一例
ととやある日のお料理一例

ととや元の1品1品の量は懐石料理の1品のように、1人で楽しむにはちょうどいい量です。

さらに店主の山田さんに相談すれば、多めとか、少なめとかの調整もこころよく応じてくれますよ。

お通しで飲める嬉しさ

ととや料理一例2種
上/日替わりのお通し色々 下/ある日のおすすめ鰤の柚庵焼き

このような酒飲みにはたまらないお通しが2品付いてくるのが、ととや流。

このお通しだけで2杯くらいは酒飲めちゃいますよね。

スタッフが気さくで話しやすい

ととや店主
店主の山田さん。太刀魚を持ってドヤ顔

店主の山田さん、ちょっとコワモテですけどお茶目で優しい板前さんですから、緊張しないで話しかけてみてくださいね。

それからこの店の居心地の良さを作り出しているのが、奥様の明子さん

サケサカもいつもお世話になっていますが、穏やかなお人柄で、時に暴走しがちな山田さんをやんわり諌めているのがちょいと笑えます。

それを支える若いスタッフたち(基本毎日誰かが日替わりでご出勤)も個性豊かな面々で、楽しいひとときが過ごせますよ。

旨い肴と旨い酒が揃う

ととや元の料理は「ととや」の名が示す通り、魚料理がおすすめ。

特にととや元でも1、2を争う人気メニュー、刺身のちょい盛りというお1人様限定のメニューは、8種類のお刺身を、ほんのちょいとずつ盛り込んだ刺し盛りで、1人飲みに実に優しいメニューです。

お刺身ちょい盛り
ある日のちょい盛り一例(ちょっとサービス版?)

それ以外に焼き魚や煮魚などのお魚料理はもちろん、新鮮な鶏レバーの塩焼きや呑ン兵衛ご用達の焼き味噌など、肴も豊富に揃います。

さらには季節の旬を取り入れたちょっとした煮物や惣菜料理、懐石の技法を駆使した一品料理、そして何故か和食屋としては異常に本格的なカレーなども、日替わりで登場して我々を楽しませてくれます。

カレーのような「なんでこんな料理やってんの?」と思うような、和食屋としては変わった料理が並んでたりしますが、それもすべて店主の山田さんのきまぐれゆえ。

基本的に山田さんの経営コンセプトは「自分の食べたい料理を作る、飲みたい酒を仕入れる」というもの。

一見わがままとも思えるこの経営哲学が実はととや元の魅力。

だってね、料理人自身が食べたいと思ってもいない料理作られたって、嬉しくもなんでもないですよ? ぶっちゃけ。

だからこのおっさん…失礼、山田さんがカウンターに立って料理しているの、本当に楽しそうなんですよ。

「趣味・料理、特技・料理」と常々言っていたくらいの、生粋の料理人が山田さんという人物。何より料理することが好きでたまらないと言う想いが、その立ち振る舞いと料理から伝わってくるんですよ。

それに、仕事中に良くお客さんから頂いて(自前の事もあるみたいですが)一緒に飲んでたりするくらい酒も好きな山田さんですから、彼の選んだ「飲みたい酒」というのも銘酒揃いで、行く度に変わった日本酒が常時10種類程度入荷しているのも楽しみの一つ。

中には他では中々味わえないレア物の銘酒なんかも揃っていたり、さすが酒好き料理人の舌だと感心させられる事もしきり。ま、信頼の置ける酒屋さんと取引してるってのが、一番大きな要因なんですけどね。

「自分の食べたい料理を作る、飲みたい酒を仕入れる」と、2007年の開店以来貫いてきた彼の哲学に共感した気のいい常連たちが、今日もカウンターに集っているのです。

ととや元-げん-の詳細

店舗情報

ととやバナー

 

ととや元―げん―

営業時間
17:30〜23:30 (お食事L.O/ 22:45 お飲物L.O./ 23:00)
定休日
日曜日
電話
045-312-8116
住所
神奈川県横浜市西区浅間町1-13-5 藤江ビル1F
公式HP
https://www.totoya.cc/index.html
Facebookページ
ととや元

*2020年5月23日現在は自粛規制のため営業時間は短縮して営業しております。詳しくはお店まで直接お問い合わせください。

 

まとめ

裏横の隠れ家「ととや元-げん-」

その魅力はサケサカの拙い文章では伝え切れないかもしれませんが(というか思い入れがありすぎてあんまり上手く書けませんね…。

とにかく勇気を出して一度足を運んでみてください。

旨い肴と旨い酒、そして店主をはじめとするスタッフたちの明るい笑顔が温かく迎えてくれますよ!